電話予約とネット予約のメリット・デメリットを比較

情報収集にも、買い物にも、娯楽にもインターネットを利用する人が増えている昨今、飲食店や美容室、宿泊施設の予約も自然とネット経由で行うことが増えた、と感じる人は少なくないかもしれません。店舗側としては、今後予約を全てネットで受け付けるべきだろうか電話予約も受け続けたほうがいいのだろうか、と悩むこともあるのではないでしょうか。この記事では今後どのような対応が最適かを見極めるヒントとして、それぞれのメリット・デメリットを解説します。

目次



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電話予約のメリット

予約の受付をネットに一本化することを検討する店舗も最近では増えているかもしれません。ところが直接会話をすることには、ネットにはないメリットがあります。ネット予約にはない電話予約のメリットは、以下の三つです。

細かな確認がとりやすい

店舗側として、来店前に聞き出しておきたい情報もあるでしょう。たとえば飲食店でのコースの予約だと、アレルギーや避けてほしい食材がないかなどは事前に確認しておきたいことです。ネット予約でも要望欄を用意できますが、記入漏れが発生する可能性もあります。このような細かな点については電話のほうが確実に聞き出しやすいかもしれません。

予約が確実にとれる

ネット予約だと接続状況や確定ボタンの押し忘れなどが原因で、確定できたと思っていた予約が実は確定できていなかった、という恐れがあります。電話予約なら電話がつながり、希望日時さえ空いていれば電話口で予約を確定できるため、このようなトラブルを回避できるでしょう。

意思疎通がしやすい

対画面であるネット予約に比べて意思疎通がしやすいのも電話予約のメリットです。電話を通してお客様に店舗の雰囲気やサービス内容をうまく伝えることができれば、お客様もより安心して来店できるかもしれません。

電話予約のメリット⇄ネット予約のデメリット

😀細かな確認がとりやすい 😓要望の記入漏れがある恐れも
😀予約が確実にとれる 😓予約が確定できていない可能性も
😀詳細を伝えられ安心感を与えられる 😓来店まで多少の不安を感じさせてしまうことも

電話予約のデメリット

電話だからこそできること、伝わるものはあるものの、ネット予約に比べると利便性が劣る部分もあります。電話予約のデメリットは以下の三つです。

営業時間内にしか対応ができない

ネット予約と大きく異なる点は、営業時間内にしか予約を受け付けられないことです。閉店後から開店するまでの間、予約を希望する人たちの要望に一切応えられないことは、電話予約の大きな弱点でしょう。

電話での会話が苦手な人もいる

ベースメントアップス株式会社が2019年に実施した調査によると、若い世代を中心とした対象者のうち電話対応が「とても苦手である」と回答した人と「少し苦手である」と回答した人はあわせて8割以上にもおよびました。

さらにセゾン自動車火災保険株式会社が2020年に実施した調査では「お店に予約を入れるときは電話よりインターネットを使う」と答えた対象者は半数近くいたそうです。電話予約だけの対応だと、このような潜在顧客を知らず識らずのうちに逃してしまうかもしれません。

参考:
SNSネイティブ世代の若者は電話対応が苦手!?社会人の56%が電話対応に苦手意識を持っていると回答!これからの業務でも電話対応は必要とされるのか?(2019年12月11日、 べースメントアップス株式会社)
「電話に苦手意識を感じる」人が約4割! 現代のコミュニケーション手段をセゾン自動車火災保険が調査!(2020年5月18日、セゾン自動車火災保険株式会社)

入電を逃す可能性がある

店舗が混み合う時間帯などはつい入電を逃してしまうこともあるかもしれません。ようやく手が空き、折り返しの連絡を入れた頃にはすでにほかの店舗に予約を入れてしまっていた……ということもなきにしもあらずでしょう。

電話予約のデメリット⇄ネット予約のメリット

😓営業時間内にしか対応ができない 😀いつでも予約ができる
😓電話での会話が苦手な人もいる 😀入電せずに予約ができる
😓入電を逃す可能性がある 😀予約を逃すことがない

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ネット予約のメリット

電話予約と比べると利便性が高いという印象のあるネット予約。メリットには大きく以下の三つが挙げられます。

24時間いつでも予約ができる

電話予約と違って予約の受付時間に縛りがないため、お客様は自身の都合に合わせていつでも予約を入れることができます。時間を問わず予約を受け付けられることは、機会損失防止にもつながります。

店舗のお客様に集中できる

電話応対をしている間は手がふさがってしまうため、店舗のお客様への対応はやむを得ず一旦中断することになるでしょう。ネット予約なら電話に遮られることなく、店舗にいるお客様への接客に集中できます。また、ネット予約だと予約状況を確認したり記入したりという作業が自動化され手間が減る分、店舗にいるお客様に時間を割けるようになります。

データを正確に保存しておける

電話予約の場合、電話口から予約内容を聞き取りながら希望日時や連絡先などをメモにとる必要があるでしょう。このとき、意図せずに内容を書き間違えてしまうことも、もしかしたらあるかもしれません。ネット予約ならシステムに正確な情報が保存されるので、通話内容を書き残す必要もなければ伝達ミスが起こる可能性も軽減できます。

ネット予約のメリット⇄電話予約のデメリット

😀24時間いつでも予約ができる 😓予約できるのは営業時間内のみ
😀店舗にいるお客様の対応に集中できる 😓電話対応に人手が取られてしまう
😀データを正確に保存しておける 😓通話内容を書き間違えることも

ネット予約のデメリット

店舗側の負担軽減につながる利点が多いネット予約ですが、ネット予約だけではまかないきれない部分もあるかもしれません。以下の三つがネット予約のデメリットとして考えられます。

事前に細かな要望を知ることが難しい

前述のように電話予約であればその場で細かな要望などを聞き出すことができますが、ネット予約だと要望の記載漏れも考えられます。重要な情報が当日になってから発覚することも、ひょっとしたらあるかもしれません。どうしても事前に把握しておかなければいけない情報に関しては電話やメールなどであらかじめ確認する必要も出てくるでしょう。

送信エラーが起きることも

ネット予約だと店舗側が予約内容を書き取り間違えることは防げますが、代わりにお客様が誤った予約内容で送信ボタンを押してしまう、送信ボタンを押し忘れるなどのトラブルが起こる可能性があります。キャンセルしていたつもりができていなかった、などの場合は、本来埋まっていたはずの予約枠がぽかんと空き、販売機会を失ってしまうこともあるかもしれません。

ネット予約が苦手な人もいる

電話予約が苦手な人がいるように、ネットの操作に慣れていない人もいます。ネット予約だけに絞ってしまうと、このようなお客様を取りこぼしてしまうかもしれません。

ネット予約のデメリット⇄電話予約のメリット

😓事前に細かな要望を知ることが難しい 😀細かな要望をその場で確認できる
😓送信エラーが起きることも 😀確実に予約ができる
😓ネットが苦手な人もいる 😀電話をかければ予約ができる

この記事では電話予約とネット予約のメリットとデメリットを説明してきました。利便性においてはネット予約が秀でるものの、電話で直接話せてこそ明確になる点もあることがわかりました。潜在顧客を取りこぼさずに売上アップを狙うことを考えると、電話予約は完全に切り捨てず、基本的にはネット予約を促すなど、業態や客層に合った形で両者を組み合わせることが理想的かもしれません。

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執筆は2022年2月16日時点の情報を参照しています。2022年5月10日に記事の一部情報を更新しました。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash