※本記事の内容は一般的な情報提供のみを目的にして作成されています。法務、税務、会計等に関する専門的な助言が必要な場合には、必ず適切な専門家にご相談ください。
事業を進めていくうえで不可欠なのが法人税や個人事業税などの納税です。納めるタイミングは経営者の自由にならないので、安定した経営を進めるためには前もって納税額を予測した資金繰りが求められます。本記事ではタックスプランニングと呼ばれるこの計画的な納税の取り組みについて、概要や方法、ポイントとなる部分などを解説。加えて、導入すると便利なサービスも紹介します。
目次
- タックスプランニングとは？
- タックスプランニングはなぜ必要？
・節税効果がある
・資金繰りが安定する
・適切な経費計上ができるようになる - タックスプランニングの方法とポイント
・事業計画を立てる
・利益と納税額を予想する
・税理士や会計士と連携する
・会計ソフト・クラウドサービスを活用する - Squareでスムーズな税務管理を実現
・Square POSレジで売上データを一元管理
・Square 請求書なら発行から管理まで無料でできる
・Squareの売上データは会計ソフトと連携できる - まとめ
タックスプランニングとは？
タックスプランニングとは、事業を進めるうえで求められる納税に関して、計画的に進めておく取り組みのことをいいます。
納める税金を都度、そのときの手持ちの資産のなかからやりくりするのではなく、将来を見据えて計画的に準備しておくのがタックスプランニングの要旨です。
不要な税金の発生が抑えられるほか、資金繰りの安定化などにも効果が見込め、安定した経営基盤の構築に役立ちます。
タックスプランニングはなぜ必要？
事業を安定的に進めていくうえで欠かせないのがキャッシュフローの把握です。仕入れの支払いや売掛金の入金など、いつ、どのくらいのお金が出入りするのかを前もって見込みを立て、資金繰りを計画的に行っていくものですが、その支出のなかの一つである税金についても納めるタイミングと納税額をチェックしておくのが重要です。場合によっては資金がショートする事態が発生し得る可能性もあります。
逆に、事前に納税のタイミングを意識して納税額の見込みを立てておければ、過度に税金を納めてしまうリスクが抑えられるうえに、設備投資などの計画も立てやすくなります。
節税効果がある
タックスプランニングを実施する際には、納めるべき税金の見込み額をシミュレーションし、算出していきますが、その過程で適切な税務対策を練ることができます。
ゆとりをもって最適な税金対策が検討できるため、不要な税負担を減らして利益を増やせる可能性がある点がタックスプランニングのもつ大きなメリットだといえるでしょう。
資金繰りが安定する
資金繰りの安定感が高まる点もタックスプランニングによってもたらされる効果の一つです。
特に規模の小さな事業者や個人事業主は資金力が乏しいことが多いため、多少資金にゆとりができたからと無計画に設備投資をすると納税のタイミングで資金が足りなくなるリスクがあります。
その場合、期日を過ぎてから納税することになりますが、延滞税が付加されてより多くのお金を納めなくてはならなくなるだけでなく、金融機関からの評価が下がって融資を受けにくくなってしまう懸念も生じ、ケースによっては死活問題となります。
こういった観点からも、タックスプランニング実施する価値は大きいといえるのではないでしょうか。
適切な経費計上ができるようになる
タックスプランニングに携わると税額算出のもととなる課税所得を抑える方向へ意識が働き、会計処理の細かな内容にも目が向くようになっていきます。
業務に関する支出を適切に経費計上することによって課税所得が抑えられれば、節税効果が高まり、財務体質の強化も図れるでしょう。
領収書の管理には会計ソフトやクラウドサービスなどを導入するのがおすすめです。デジタル化によって関連する業務の作業効率向上も見込めます。
タックスプランニングの方法とポイント
では、実際にタックスプランニングを実施するにはどうすればよいでしょうか。大まかなステップとともにポイントとなる部分についても紹介していきましょう。
事業計画を立てる
まず、タックスプランニングに取り組むにあたって、下地となる事業計画を用意する必要があります。事業計画とは、事業のコンセプトや競合環境の分析、マーケティング方法、収支計画などをまとめたものであり、たとえタックスプランニングを実施しないとしても作っておいて損はありません。
開業資金や運転資金の融資を受ける際には必ずといっていいほど事業計画書が求められるので、融資を受けたことがある経営者の場合は、手元にあるものが使えるかもしれません。
事業計画で扱う期間については、納税のタイミングや回数を考えると、この先3年くらいのものが必要となります。
利益と納税額を予想する
前述の事業計画をもとに、売り上げから経費を差し引いて利益を算出します。そこから控除なども考慮して納税額の見込みを導き出します。
課税所得額のほか、法人か個人か、また事業内容などによって、納めなくてはならない税の種類や算出時の係数などは変わってきます。自身の事業の内容に合わせてしっかりと調べたうえで行いましょう。
税理士や会計士と連携する
税額のシミュレーションに際して知識やスキルに自信がない場合は、その道のプロである税理士や会計士に相談するのも一策です。自分で行う場合には見落としてしまいがちな項目や専門家ならではの節税方法があるかもしれません。
また、税制変更や期間限定の特別措置なども実施されている可能性があるので、不安な場合は、まず税理士や会計士に相談することをおすすめします。
会計ソフト・クラウドサービスを活用する
事業規模がそれほど大きくない場合や、会計処理が煩雑でない場合、また、ある程度の税務、会計知識を有している経営者であれば、会計ソフトやクラウドサービスを活用するのもよいでしょう。
タックスプランニングを効率的に進めるために自身の事業にあったものを選んでください。
Squareでスムーズな税務管理を実現
タックスプランニングのサポートとなる会計ソフトやクラウドサービスにはさまざまなものがありますが、Squareをシステムの根幹に据えておくとスムーズな税務管理が実現できます。
Square POSレジで売上データを一元管理
Square POSレジは、顧客の情報、在庫状況、売上額など販売に関する情報を網羅し、管理するPOSシステムを搭載したレジシステムです。
売り上げに関するさまざまな情報が自動的にPOSシステムに連携され、在庫の補充や混雑に合わせたスタッフの配置管理など、売上アップのための大切なデータの一元管理が可能になります。
Square 請求書なら発行から管理まで無料でできる
Square 請求書は、わずか数ステップでカスタマイズされた請求書をお客さまに送信できるサービスです。
請求書ごとに支払状況を追跡でき、未払いのお客さまに対して自動リマインダーも送信できるなど、フレキシブルに対応できるのが特色。「定期送信」機能を一度設定すれば、自動的に定期請求できるので、サブスクリプション販売も簡単に実現できます。
請求書の発行から管理まで、決済ごとにかかる決済手数料以外は何件でも無料で利用できる点も見逃せないポイントです。
Squareの売上データは会計ソフトと連携できる
Squareの売上データはfreeeやマネーフォワードといったクラウド会計ソフトと連携が可能です。
一度連携すれば、POSレジアプリを通して受け付けた決済はもちろん、Squareのほかの決済方法（Square 請求書など）による売上情報も自動的に反映。入力の手間が省けるだけでなく、入力ミスの心配もしなくて済むのがメリットです。
また登録された情報は、決算書や確定申告書を作成するための元データとして利用でき、税理士への共有も簡単に行えます。
まとめ
事業を進めるうえで求められる納税に関して、計画的に進めておくタックスプランニングは、節税対策と堅実な資金繰りの面で特に有用であり、事業運営を安定させるための重要な方策となります。
実施するにあたってはまず3年程度の事業計画を用意する必要があり、それに基づいて売り上げから経費を差し引いた利益を算出します。そこから控除される部分なども考慮して納税額の見込みを導き出します。
税に関する専門的な知識やスキルが求められるので、不安な場合は税理士や会計士といった専門家に相談するのがおすすめです。会計処理が煩雑でない場合などには会計ソフトやクラウドサービスを活用するのもよいでしょう。
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執筆は2025年4月22日時点の情報を参照しています。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash