【2025年】無料ネットショップ開業おすすめサービス比較6選

​ネットショップの開業を検討する際、​​どの​サービスを​使うか迷う人も多いでしょう。本記事では、​ネットショップ開設サービスの仕組みを解説したうえで、サービスの選定ポイントや注意点、さらには代表的な無料サービスを​紹介します。

目次


無料の​ネットショップは​本当に​無料?

近年登場している​無料の​ネットショップ開設サービスは​機能性も​高く、​オンライン販売を​始めるには​十分だと​いえるでしょう。​ただし運営に​一切コストが​かからないかと​いうと、​そうでは​ありません。​初期費用や​月額利用料金は​もちろんかかりませんが、​以下のような​手数料が​発生する​ことを​覚えて​おきましょう。

  • 決済手数料
  • 振込手数料
  • 振込申請手数料
  • サービス利用料
  • 早期入金手数料

なかには​これらの​手数料が​すべて​発生する​サービスも​あるので、​コストを​なるべく​抑えたい​場合には​「サービス名+手数料」で​検索して、​どのような​コストが​かかるかを​確認しておきましょう。

無料のネットショップの​開業方法2つ ! どっちが向いてる?

ネットショップの開業方法は​大きく​モール型と​ASP型に​分かれます。​

(1) モール型ネットショップ

モール型は、​インターネット上の​ショッピングモールに出店または出品する​形式です。​月額費用無料で利用できる代表的な​サービスと​してはYahoo!ショッピングやAmazonが挙げられます。

モール型の強みは​集客力です。​消費者のなかには、ほしいものがあればポイントや特典が得られるモールでまず検索するという人が多いため、そこに出店または出品することで認知される機会が広がります。ただし出店または出品者が​多い分、​価格競争も​激しくなりがちです。​​

モール型が向いている例:

  • 商品を​安く​仕入れられるなど、​価格競争に​自信が​ある
  • 利益が​少なくても、とにかく​商品を​販売して​売り上げを​伸ば​したい
  • ​集客の​手間を​省きたい

(2) ASP型(自社ネットショップ)

ASPとは​Application Service Providerの​略で、​ネットショップの開設・運営に必要なシステムを借りて、インターネット上に出店する形式です。無料で使えるサービスにはSquareやBASEなどがあります。

ASP型の特徴は、モール型と​比べて​デザイン面での​自由度が​高い​点です。一方、​​集客力はモール型より​劣るため、​収益を​上げる​には​魅力的な​ショップの​構築や​SNS発信と​いった​取り組みが​必要です。

ASP型が向いている例:

  • 手づくり商品を​受注生産したい
  • 実店舗に​顧客が​いるなど、​ある​程度の​売り​上げが​見込める​
  • ショップの​デザインに​こだわりたい

【比較表】 モール型とASP型ネットショップの​違い

  モール型 ASP型
概要 大型ショッピングモールのような、ネットショップの複合サイト内に出店する。 ネットショップの開設・運営に必要なシステムを借りて、インターネット上に出店する。
楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピングなど BASE、Square、STORESなど
独自ドメイン 利用不可 一部で利用可
ウェブデザイン 自由度が低い 自由度が高いが、ページ数などに制約のある場合も
価格競争 起きやすい 起きにくい
集客 ・モール自体にアクセスが多く、顧客が流入しやすい
・共通セールやキャンペーンに参加できる
・モール型より集客努力が必要
・独自にセールやキャンペーンを企画し、宣伝する必要がある

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無料の​ネットショップ開業サービスの​選定ポイント

モール型とASP型の違いを押さえたところで、次は最適なサービスを選ぶポイントを見ていきましょう。

手数料は​多く​ないか

最初の​章で見たように、​初期費用や月額費用が無料のサービスでも、売り上げから​各種​手数料が引かれるのが一般的であり、その内容はサービスごとにさまざまです。

たとえばモール型のYahoo!ショッピングの場合は、ストアポイント原資負担やキャンペーン原資負担など複数のコストが発生する一方で、メルカリshopsなら決済手数料が含まれた販売手数料のみです。ASP型でも、​Squareの場合は決済手数料のみですが、BASE​は決済手数料のほかにサービス利用料や振込手数料がかかります。できるだけ​売り上げを確保できるよう、​手数料は事前に把握しておきましょう。​

入金サイクルは​理想的か

売り上げの入金サイクルもサービスによりけりです。​​最短翌営業日に​振り込まれる​場合も​ある一方で、月末締め翌月払いの場合も​あります。​入金サイクルは資金繰りに影響する可能性が大きいため、必ず確認するようにしましょう。

必要な​機能は​揃っているか

ネットショップで優先する機能はビジネスによって異なります。たとえばSNS経由の集客に力を入れたいのなら、SNSアカウントとの連携機能は必須でしょう。またビジュアルでの訴求を重視する場合は、カスタマイズできる範囲が広いサービスが向いています。まずはネットショップの販売戦略を立て、注力ポイントを洗い出してみましょう。その際、現在だけではなく将来まで考慮することで、必要な機能が見えてくるはずです。

実店舗との​連携は​可能か

実店舗がある場合、​在庫や​売り上げを同期できることも重要です。​どちらも​同じ​管理画面から​確認できれば、​システムを​行き来せず、​棚卸しや​レジ締めなどをスムーズに​できるようになります。モール型の場合は、別途管理システムを連携させることになりますが、ASP型のなかには最初から実店舗との連携機能が備わったサービスもあります。

無料で​ネットショップを開設する際の注意点

無料のASP型サービスを利用する場合、頭に入れておきたい点がいくつかあります。

カスタマイズ性・容量制限

無料版は​有料版と​比べると​容量が​少なく、​最大で​500MBが​限度と​いう​サービスが​多いようです。​商品点数が​少ないという場合は、​容量制限は​あまり​気にならないかもしれません。​ファイルサイズが​大きい​画像に​関しては​画像圧縮ツールを​使うなど、​工夫する​こともできるでしょう。​

また、カスタマイズできる範囲も限られるのが一般的です。サイトで使用するフォントやテーマにこだわりたい、あるいはビデオやアニメーションを駆使したいなどの場合は有料版を検討した方がよいでしょう。

集客力

ASP型に欠かせない集客機能ですが、すべてのサービスに基本的なSEO対策ツールが備わっているわけではありません。なかには別途SEO対策アプリを接続しなければならないものもあるため、注意が必要です。

同様に、SNSとの連携機能の有無もサービスによってさまざまです。特に​Instagramと​ネットショップを​連携できる​Instagramショッピングに​対応しているかは​必ず確認して​おきましょう。

独自ドメイン

無料版だと、​独自ドメイン​(www.●●●.co.jpなど)は​使えず、​基本的には​ ​(https://●●●.square.site/)など、​サービス名が​URLに​入り込みます。​一方、​有料版なら​独自ドメインの​取得が​プランに​含まれている​場合が​ほとんどです。

おすすめの無料モール型ネットショップ3選を比較

ここからは、​モール型の​ネットショップの​代表格である、​Yahoo!ショッピング、メルカリshops、​Amazon(小口出品プラン)​を​紹介します。

(1) Yahoo!ショッピング

Yahoo!ショッピングは、​初期費用や​月額固定費、​売上ロイヤリティが​無料の​モール型サイトです。ページの​デザインテンプレートは、​現在は​1種類です。​独自性を​出す余地は​減りますが、​その分メニューが​シンプルに​なり、​ページ作成や​商品登録が​しやすいと​いえます。

プランは​1種類のみで、登録できる​商品数は​無制限です。

プラン 1種類
登録商品数 無制限(20万以上になる場合は別途相談)
デザイン テンプレート1種類
初期費用、月額費用、売上ロイヤリティ 無料
ストアポイント原資負担 1%から15%
キャンペーン原資負担 1.5%必須
アフィリエイトパートナー報酬 1%から50%
アフィリエイト手数料 アフィリエイトパートナー報酬の30%
決済サービス手数料 3.0%から4.48%、または1件あたり150円~350円(決済方法による)

(2) メルカリshops

メルカリshopsの特徴は、毎月2,300万人以上が利用するフリマサイトのメルカリに商品を掲載できる点です。

タイムセール機能やクーポン機能、特集参加機能など、商品の露出を増やすさまざまな機会が用意されているほか、「フォロー・いいね・評価」機能で購入やリピートを促しやすい設計になっています。

プランは1種類のみ。販売手数料は決済手数料込みで一律10%とシンプルです。

プラン 1種類
登録商品数 個人事業主の場合、ショップ開設後の一定期間は200件まで
デザイン 変更不可
初期費用 無料
月額費用 無料
販売手数料 10%(決済手数料込み)

(3) Amazon(小口出品プラン)

ショッピングモールと​してみた​場合、​Amazonは​サイト全体が​大きな​カタログのようになっている​ところが​特徴です。​1商品が​1ページと​して​統一されています。

1商品でも​登録でき、​店舗の​ページを​つくる​必要が​ありませんが、​ショップと​しての​独自性を​出すのが​難しいとも​いえます。

店舗と​しての​ページを​作りたい​場合、​大口出品プランを​選択して​ブランド登録を​申請し、​登録できると​ストアページを​作る​ことができます。​プランは​2種類あります。

プラン 2種類(小口出品プラン、大口出品プラン)
登録可能商品数 小口出品プラン毎月49点まで、大口出品プラン毎月49点以上
デザイン 変更不可
初期登録費用 無料
月額費用 小口出品プラン無料、大口出品プラン4,900円/月
販売手数料 カテゴリー別に5%から45%(カテゴリーによっては最低販売手数料あり)。小口出品プランはさらに1点販売するごとに100円
決済手数料 無料

おすすめの無料ASP型ネットショップサービス3選を​比較

ここからは、​無料版の​ASP型ネットショップと​して、​Square、​BASE、​STORESを​紹介します。

(1) Square

無料版の​ほか、​有料プランも​2種類用意されている​ため、​事業規模が​大きくなった​ときに​プラン変更するだけで​拡張できるようになっています。​独自ドメインは​外部で​取得した​ものも​適用できる​ため、​すでに​自社ドメインを​使っている​場合でも​ショップの​構築が​しやすくなっています。

Squareの​大きな​特徴は、​実店舗に​Squareを​導入すると、​売り上げと​在庫を​ネットショップと​連動できる​点です。​在庫管理と​売上管理が​一元化される​ため、​効果的な​運用ができます。​登録できる​商品数や​データ容量は​無制限です。

また、​Instagramに​商品を​タグ付けして​投稿し、​商品ページへの​誘導が​可能です。​ネットショップ内に​Instagramの​投稿を​表示させる​こともできます。​ASPの​弱点と​いわれている​集客の​強化が​見込めます。​サポート窓口は​メールの​ほか、​電話も​対応しています。

デザインテンプレートは、​小売、​飲食店、​サービス業など、​ビジネスの​内容に​応じた​ものが​用意されています。​商売の​特徴を​つかんだ​デザインや​機能が​あらかじめ設計されている​ため、​使い​勝手が​よくなっています。

プラン 無料1種類(フリー)、有料2種類(プラス、プレミアム)
初期費用 無料
月額費用(年払い) フリー無料、プラス3,375円、プレミアム9,180円
決済手数料 3.6%(プレミアム3.3%)
振込手数料 無料
登録可能商品数 無制限
データ容量 無制限
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(2) BASE

BASEの​プランは​無料版と​有料版1種類の​計2種類です。​外部で​取得した​独自ドメインを​適用させる​ことができます。​登録できる​商品数も​データ容量も​無制限です​(1日​あたりの​上限は​あります)。​デザインテンプレートは​無料の​ほかに​有料の​ものも​あります。​HTML編集が可能な​ため、​カスタマイズも​できます。

プラン 無料1種類(スタンダード)、有料1種類(グロース)
初期費用 無料
月額費用(年払い) スタンダード 無料、グロース16,580円
決済手数料 スタンダード 3.6%+40円〜、グロース2.9%〜
サービス利用料 スタンダード3%、グロース無料
振込手数料 一律250円(20,000円未満は500円の事務手数料を加算)
登録可能商品数 無制限(1日最大1,000件)
データ容量 無制限

(3) STORES

STORESの​プランは、​無料版の​ほか​有料版が​1種類あります。​登録できる​商品数や​データ容量は​無制限です。​デザインは​無料の​テンプレートが​48種類と​豊富です。​独自ドメインは、​有料版を​利用すれば​STORESの​なかで​取得する​ことができます。​ただし、​外部で​取得した​ドメインを​使用する​ことは​できません。

プラン 無料1種類(フリー)、有料1種類(ベーシック)
初期費用 無料
月額費用 フリー 無料、ベーシック2,980円(年払・クレジットカード払時の換算)
決済手数料 フリー 5.5%、ベーシック3.6%
振込手数料 275円+事務手数料275円(入金額10,000円以上の場合は事務手数料0円)
登録可能商品数 無制限
データ容量 無制限(デジタルアイテムは1アイテム1GB、商品画像は1画像5MB)

Square、​BASE、​STORESの​主な​違いを​下表に​まとめます。

  Square BASE STORES
プラン ・フリー
・プラス
・プレミアム
・スタンダード
・グロース
・フリー
・ベーシック
データ容量 無制限 無制限 無制限
初期費用 無料 無料 無料
月額費用 ▼フリー
無料

▼プラス
3,375円

▼プレミアム
9,180円
▼スタンダード
無料

▼グロース
16,580円
▼フリー
無料

▼ベーシック
2,980円
決済手数料 ▼フリー、プラス
3.6%

▼プレミアム
3.3%
▼スタンダード
3.6%+40円〜

▼グロース
2.9%〜
▼フリー
5.5%

▼ベーシック
3.6%
入金手数料 無料 250円(20,000円未満は+500円) 275円(10,000円未満は550円)

まとめ

ここまで見たように、無料ネットショップ開設サービスを選ぶ際はさまざまな点を考慮する必要があります。考える点が多すぎて迷ってしまうという人は、ビジネスで重視することを考えてみましょう。コスト、認知拡大、資金繰り、ブランディングなど洗い出して優先順位をつけ、その順番に視点を定めて見ていくと、利用すべきサービスが見えてくるかもしれません。


Squareのブログでは、起業したい、自分のビジネスをさらに発展させたい、と考える人に向けて情報を発信しています。お届けするのは集客に使えるアイデア、資金運用や税金の知識、最新のキャッシュレス事情など。また、Square加盟店の取材記事では、日々経営に向き合う人たちの試行錯誤の様子や、乗り越えてきた壁を垣間見ることができます。Squareブログ編集チームでは、記事を通してビジネスの立ち上げから日々の運営、成長をサポートします。

執筆は2021年8月23日時点の情報を参照しています。2025年2月20日に記事の一部情報を更新しました。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash