オンラインレッスンのやり方や最適な3つの決済方法

自宅にいながらもスキルを身につけられるオンラインレッスンは、感染症予防を踏まえた新たな日常のなかで広がりを見せたものの一つです。教室などに出かけることなく気軽に参加できることから、感染状況が落ち着いたあとも、日常に定着していくレッスンの受講形態だといえます。

「これまで対面でレッスンを行ってきたが、オンラインレッスンも取り入れたい」「これから新たにオンラインレッスンを始めたい」と考える人もいるでしょう。ここでは、オンラインレッスンの実施方法や、運営を成功させるコツ、受講料を受け取る方法、Squareを利用した決済方法について解説します。

目次



オンラインレッスンの実態

決済方法について説明する前に、まずはオンラインレッスンの実態について解説します。

エキテン総研が事業者向けに行った調査によれば、オンラインレッスンを提供している教室のうち「7割は、国内ではじめて緊急事態宣言が発令された2020年4月以降にサービスを開始」したことがわかっています。

参考:
コロナ禍で挑戦したいオンラインレッスン、1位は?(マイナビニュース、2021年1月2日)
全国の中小事業者へオンラインレッスンに関する調査を実施(エキテン総研)

このように新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに増えたオンラインレッスンですが、受講生がオンラインでレッスンを受けたいと思う理由は「人との接触機会を減らすこと」には限らないようです。

エキテン総研が消費者に行った調査によれば、オンラインレッスンに興味を持つ理由として

  • 「仕事の都合上、教室まで行く時間が作りにくい」
  • 「身近で受講できるところが少ない」
  • 「オンラインなら交通費なしで長く続けられそう」
  • 「子どもが小さくてなかなか外出できないため」

など、時間や生活環境による制限、金銭面における手軽さを重要視する人が一定数いることがうかがえます。

実際に受講者はオンラインレッスンに満足しているのだろうか、と疑問に思うかもしれません。オンライン接客・レッスンの提供者を対象としたヘイ株式会社の調査では、「オンライン接客・レッスンを受けたお客さまからの反応はいいですか?」という質問に対して、「オンライン接客・レッスンにお客さまは満足している」と答えたオンラインサービス提供者は、75.6%(内訳は大変満足している:22%、やや満足している:53.4%)と半数以上いました。さらに8割近くの事業者は「オンライン接客・レッスンをやってよかった」と答えています。

参考:7割以上がオンラインでのサービス提供に関心ありと回答!ヘイが「オンライン接客・オンラインレッスンに関する実態」を独自調査。(2020年12月18日、ヘイ株式会社)

オンラインレッスンの実施は、これまで教室に通うことが難しかったものの、スキルアップを目指したいと考える層を呼び込むうえでも効果的です。オンラインにシフトする近年の流れを踏まえて、チャレンジしてみる価値はあるかもしれません。

補足までに、前述のエキテン総研が消費者に聞いた調査で対象者たちが今後挑戦したいオンラインレッスンとして、以下が挙げられていました。

1位 運動
2位 英会話
3位 パソコン操作
4位 資格試験対策
5位 料理
6位 音楽(楽器、歌唱など)
7位 プログラミング
8位 アート(絵画、手芸など)
9位 カメラ
10位 その他外国言語

参考:コロナ禍で挑戦したいオンラインレッスン、1位は?(マイナビニュース、2021年1月2日)

オンラインレッスン実施の手順

1. 講座内容や実施目的の決定

「誰に」「何を」「どのような方法で」というように、ターゲットや講座内容、レッスンの提供方法について決めましょう。ターゲットを明確に決めておくことで、受講者の満足度も上がります。たとえば、英会話レッスンの場合、「旅行で簡単な英会話がしたい初心者向け」「海外ドラマをもっと楽しみたい中級者向け」というようにレベル分けすることで受講生や講座内容も変わります。また、講師と1対1で行うプライベートレッスンにするのか、複数人で行うグループレッスンにするのかも決めておくといいでしょう。

2. 必要機材の準備

マイクやカメラが搭載されているパソコンや、タブレット、スマートフォンは必須です。また、オンラインレッスンには安定したインターネット環境も必須です。

レッスン内容によって、必要な機材やあると便利な機材は異なります。音楽関連のレッスンの場合、音質の良いマイクや、ボーカルや楽器の音をパソコンに取り込んだり、パソコンに入力した音を外部スピーカーに出力したりする際に使うオーディオインターフェースなどを準備しておくと便利かもしれません。ハンドメイドの教室などでは、カメラの角度を調整できる三脚があると手元の動きや細かな作業を映すことができます。ヨガやダンスといった講師の動きが大きいレッスンでは広角カメラを用意しておくといいでしょう。

3. 使用するアプリの選択

オンラインレッスンの実施にはビデオ電話アプリが必須です。Zoom、Google Meet、LINE、Skypeなどのアプリをダウンロードし、レッスンごとにURLを作成し、事前に受講生に送信しておくと、レッスン開始時刻に受講生はURLから参加することができます。また、受講生は同じアプリをダウンロードしてもらう必要があります。アプリを選ぶ際のポイントは以下の点などをを参考にするといいでしょう。

料金
無料で使えるアプリがほとんどですが、参加人数や利用時間により有料になる場合があります。

画面や音声共有が可能か
レッスン内容によっては資料や音声を共有する機能があると便利です。たとえば、イラストなどを使って説明する場合は画面共有、語学のレッスンなどはリスニングの教材を共有できる音声共有機能があるアプリが便利です。

録画機能があるか
レッスン内容を録画する機能があれば、後日アーカイブ動画として受講生に共有することが可能です。受講者の復習にもなりますし、当日参加できなかった受講者にも配布することができます。

4. 予約や受講料の受取方法の決定

レッスンの予約をメールや電話で受け付けている場合、管理には手間がかかり、煩雑になることも考えられます。インターネット上で予約の受付・管理ができる予約システムを導入することで、管理業務の簡素化ができるだけでなく、受講生は24時間好きなタイミングで予約ができます。

また、受講料を受け取る方法も決めておきましょう。予約システムによっては、予約と同時に事前決済ができるものもあり、当日キャンセルの防止にもつながります。

オンラインレッスンの決済方法の詳細は後述します。

5. 集客方法の決定

オンラインレッスンの集客方法として、SNSでの投稿やブログ、ウェブサイト、SNS広告が挙げられます。ブログやウェブサイトを活用した集客をする場合はSEO対策を行うことでインターネット上での露出が高まります。SEOとは「検索エンジン最適化」を意味し、GoogleやYahoo!といった検索エンジンがウェブサイトを見つけ、検索結果の上位に表示することを意味します。

6. 開業届の提出

すでに事業者としてビジネスを運営している場合を除いて、新たに個人事業主としてオンラインレッスンを始める場合には開業届の提出が必要です。開業届の正式名称は「個人事業の開業・廃業等届出書」といい、ビジネスをはじめて1カ月以内に管轄の税務署に提出します。合わせて、「青色申告承認申請書」も提出しておくことで、最大65万円の控除が受けられる青色申告確定申告ができます。

参考:[手続名]個人事業の開業届出・廃業届出等手続(国税庁)

オンラインレッスンの運営を成功させるコツ

オンラインレッスンは、対面で行うレッスンと違い、講師と受講者間のコミュニケーションが希薄になりがちです。また通信環境の乱れなどによるトラブルも懸念するポイントでしょう。レッスンを開始する前に以下のポイントを考慮し、準備しておくと受講者の信頼獲得や高評価につながるでしょう。

トライアルレッスンを設ける

無料や安価で受けられるトライアルレッスンがあれば、レッスン内容や教室の雰囲気を体験することができます。一回の受講料が比較的高額になるレッスンや継続的な受講が必要なレッスンは、「まずは1回だけ」と気軽に体験できる場があることで、集客力が高まるかもしれません。

レッスン後にアンケートをとる

レッスン内容や講師、またレッスン時間などについて、参加した受講生にアンケートをとることで、レッスンや運営における改善点が見えてきます。受講者の満足度を高め、継続してレッスンを受けてもらうためにもアンケートをとるといいでしょう。

通信などのトラブルに備える

レッスン開始前に通信環境の確認を行うことは必須ですが、レッスン中に突然通信が途切れる、音声や画像が乱れるといったトラブルが起こることもあります。事前に、通信トラブルが起こった場合はLINEや電話などで連絡するといった対処法を受講者に伝えておくといいでしょう。

オンラインレッスンの受講料を受け取る方法

オンラインレッスンを提供すると決めたら、次に検討しなければいけないのは受講料の集金方法です。

ここでは単発のレッスン(不定期に開催するワークショップなど)、回数券を利用したレッスン、月謝制のレッスンに利用できる三つの集金方法を紹介します。それぞれの強みや弱みを把握したうえで、自分に合う決済方法を見つけてみてください。

銀行振込で代金を受け取る

王道の決済方法としては、銀行振込が挙げられます。特に月謝制度を取り入れている教室では、事前に登録した金融機関から自動的に代金が引き落とされる「口座振替」を設定しているところも少なくないでしょう。銀行振込ならクレジットカードを所有していない層も取り込めるうえ、レッスン代金が直接口座に振り込まれるので代金を受け取るまでの時間が短いというメリットがあります。

ただし、以下の弱点も考慮しておきましょう。

【受講者にとって】ネットバンキングを利用していない限り、振り込みには手間がかかる(滞納・未納のリスクがある)
【運営者にとって】口座振替の手続きには時間と手間がかかる

特に月謝の集金に口座振替を検討している場合は、煩雑な手続きがあることを念頭に置いておきましょう。流れとしては受講者が「口座振替依頼書」を金融機関や決済代行会社に提出するのが一般的ですが、不備があれば再度記入が必要になり、口座登録に至るまで時間と手間がかかる傾向にあります。

▼銀行振込の特徴:

😀代金を受け取るまでの時間が短い
😀幅広い層に親しみのある決済方法
😣支払遅延の可能性も
😣口座振替の手続きは煩雑

オンライン集金システムを利用する

手間をかけずにレッスン代金を集金したいという要望に応えてくれるのが、「オンライン集金システム」です。具体的には、クレジットカード決済画面に飛べる「決済リンク」を利用したシステムです。

ウェブサイトの開設は必要なく、作成した決済リンクを受講者にメールで送信するか、SNSで共有します。受講者はリンク先の画面にクレジットカード情報を入力するだけで決済を済ませることができます。

オンライン集金システムを利用する場合、初期費用や月額費用がかかる場合があります。また、システムによって決済手数料や入金サイクルが異なるので、事前に確認しましょう。

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決済代行会社Squareが提供するSquare リンク決済の場合、初期費用・月額費用は無料で、かかるのは決済ごとにかかる決済手数料の3.6%のみです。受講生が支払った代金は最短翌営業日に指定の口座に振り込まれます。

レッスンの内容や価格など、基本情報を入力するだけで、数分で決済リンクを作れる簡単さが大きなメリットです。単発レッスンの決済に向いているのはもちろんのこと、一つのリンクから、定期的な支払いに便利な継続課金を受け付けることもできます。

▼オンライン集金システムの特徴:

😀手軽に使い始められる
😀パソコンの操作が苦手でもわかりやすい
😣決済手数料がかかる
😣入金まで時間がかかることも
ECサイト不要でオンライン販売が可能に

Square リンク決済なら会計リンクを作成しSNSやメールで共有するだけ。ECサイトがなくても誰でも簡単ににオンライン販売が可能です。

予約システムの決済機能を利用する

予約システムとは、予約を受け付けたり、事前決済ができたりするシステムです。受講者はレッスン運営者が作成した予約サイト、またはアプリを通して予約をします。

決済機能がついた予約システムを利用することで、運営者にとって避けたい「当日キャンセル」の防止にもつながります。また、ダブルブッキングといったトラブルの発生を減らすことができます。予約システムには無料のものもあるので、試しに導入してみてもいいかもしれません。前述のSquareが提供するSquare 予約は無料ではじめられる予約システムです。予約管理や事前決済だけでなく、顧客管理やリマインド機能も備わっています。

導入すると便利な予約システムですが、受講者によっては電話による予約を好む場合があります。ネット予約だけでなく、複数の予約手段を準備しておくと、さまざまな層の受講者を獲得しやすいかもしれません。

▼予約システムの特徴:

😀予約と決済の管理を一元化できる
😀顧客情報の管理もできる
😣受講者によって他の予約手段を好む場合がある
😣入金までに時間がかかることも

オンラインレッスンの決済にはSquare!

Squareと聞いて、小型で無線の決済端末を思い浮かべる人もいるかもしれません。

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▲Square リーダーで決済を受け付けている様子

Squareでは対面でのキャッシュレス決済はもちろんのこと、非対面での決済方法も豊富に提供しています。ここでは、オンラインレッスンの受講料を受け取る方法の章でも紹介した、「Square リンク決済」の詳しい活用方法について見ていきましょう。

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単発のレッスンを提供する場合

上記の画像にあるようなワークショップなど、不定期で単発のレッスンを提供する場合には、以下の方法で決済リンクを作成しましょう。

■作成手順

  1. Squareのアカウントにログイン
  2. 左横のメニューバーにある[リンク決済]をクリック
  3. [リンクを作成する]をクリック
  4. [イベントまたはクラスを販売]をクリック
  5. [リンクを設定]にある項目を順に入力する
    ★当日レッスンを行うURLも設定することができます。
  6. リンクの作成完了!

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■共有方法
リンクが作成できると、上記のような画面が表示されます。参加や支払いを促すにはリンクをSNSの投稿やブログで共有したり、参加希望者に直接送信したりしましょう。決済画面に飛べるQRコードの作成もできるので、ポスターなどを刷る場合にはQRコードも合わせて印刷するといいでしょう。

回数券を販売したい場合

有効期限付きの回数券を販売したい場合には、以下の手順で作成することができます(※)。

※継続的役務に該当するサービス(コース・回数券等を数カ月にわたって継続的に提供するサービス)にカード決済を利用する場合には、一定の条件を満たす必要があります。条件は業種ごとに異なるので、必ずこちらからご確認のうえ、ご利用ください。

■作成手順

  1. Squareのアカウントにログイン
  2. 左横のメニューバーにある[リンク決済]をクリック
  3. [リンクを作成する]をクリック
  4. [支払いを受け付ける]をクリック
  5. [リンクを設定]にある項目を順に入力する
  6. リンクの作成完了!

■共有方法
回数券は、5回(3カ月)・10回(3カ月)などとバリエーションを用意することも少なくありません。複数のリンクを作成する場合には、ウェブサイトやブログなどで「3カ月コース(10回分)の申し込みはこちら!」などの文章を添えて紹介するのがわかりやすいでしょう。すでにメルマガなどを発行している場合には、メルマガで紹介するという手もあります。

月謝を回収したい場合

月謝を回収したい場合には、Square リンク決済で自動継続課金(サブスクリプション)リンクを作成することもできますが、ここでは顧客管理がよりしやすい(※)サブスクリプション機能を紹介します。

※サブスクリプション機能を利用すると、[サブスクリプション]のページからサブスクリプション登録(月謝払い)している顧客のリストを簡単に見ることができます。

■作成手順

  1. Squareのアカウントにログイン
  2. 左横のメニューバーにある[サブスクリプション]をクリック
  3. [プラン]をクリック
  4. [プランを作成]からプランの内容を登録する
  5. [サブスクリプション]>[サブスクリプション作成]にある項目を順に入力する
    ★このとき、受講者のクレジットカード情報が登録済みでない限り、[支払方法]には[請求書を送信する]を選択ください。
  6. 月謝回収の設定が完了!
ECサイト不要でオンライン販売が可能に

Square リンク決済なら会計リンクを作成しSNSやメールで共有するだけ。ECサイトがなくても誰でも簡単ににオンライン販売が可能です。

外出の自粛が求められるなかで、新たに生まれたオンラインレッスンのニーズ。ここではオンラインレッスンを提供する際に利用できる決済方法を紹介しました。決済方法についてどうしようかとまだお悩みの人は、初期費用・月額費用なしにはじめられるSquareの決済機能をまずは試しに使ってみてはいかがでしょうか。必要なのはSquareの無料のアカウントだけ。アカウントの作成は数分で終わります。その簡単さには驚くかもしれません。


Squareのブログでは、起業したい、自分のビジネスをさらに発展させたい、と考える人に向けて情報を発信しています。お届けするのは集客に使えるアイデア、資金運用や税金の知識、最新のキャッシュレス事情など。また、Square加盟店の取材記事では、日々経営に向き合う人たちの試行錯誤の様子や、乗り越えてきた壁を垣間見ることができます。Squareブログ編集チームでは、記事を通してビジネスの立ち上げから日々の運営、成長をサポートします。

執筆は2021年11月24日時点の情報を参照しています。2024年7月5日に記事の一部情報を更新しました。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash