Pigalle Tokyo | オンラインショップ導入事例

アナログからの脱却、効率化を実現

「さんちゃ」の愛称で親しまれるカルチャースポットに、ビール好きの憩いの場がある。「Pigalle Tokyo (以下、ピガール)」は東京メトロ田園都市線三軒茶屋駅北口を出て、玉川通りを背にして裏道に入り込むと、2分ほどでたどり着く。出迎えてくれるのは、木でできたピガールおじさん。

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扉を開くと、まるで別世界。真っ赤の壁を両脇に、天井からは無数のオーナメントが垂れ下がる。ここはヨーロッパに恋をした山田英博さん(以下、ヒデさん)・千恵さん(以下、チエさん)ご夫妻が2010年にはじめたヨーロピアンビアパブ。冷蔵庫にぎっしりと詰められた80種類ほどのビールやシードルは店内で飲むこともできれば、持ち帰ることもできる。

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ピガールでは、2020年にSquareの決済端末オンラインショップを導入している。ところが妻のチエさんによると「二人ともパソコンが全くできない」とのこと。ここではピガールの誕生話を聞きながら、機械の操作が苦手であるにも関わらず決済端末やオンラインショップを導入した理由、使い始めての感想を二人に伺った。

業種 飲食業
業態 酒屋兼バー
利用しているサービス Square リーダーSquare POSレジSquare オンラインビジネス
導入を検討した理由 ・信頼できる友人に勧められて 
Squareが役に立っている点 ・在庫・売上管理にかけていた作業を大きく削減できた
・オンラインショップを開設したことで、Instagramで受けていた注文に伴う作業時間を大幅に短縮できた

ピガールのはじまりについて聞いてみると、話は2003年まで遡った。ヒデさんはちょうどその頃パン職人としてのキャリアを離れ、映画・音楽・ビールと好きなものがぎゅっと詰まったヨーロッパを旅していた。転職先として「ビールを扱う」という選択肢が現れたこともあり、帰国した頃にはヨーロッパのビールを扱う店を持ちたいという気持ちがふつふつと芽生えていた。

ちょうどそのタイミングで出会ったのがチエさんだ。彼女はヒデさんがよく出入りする地元の同級生が営む飲食店で働いていた。接客業が大好きで、当時から「年をとってもずっとお店に立っていたい」という気持ちが強かったチエさんとは自然と呼吸が合った。いつか一緒に店を持とうという話は出会って間もない段階から二人でしていたという。

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そんな二人の思いが実を結んだのは、ピガールが誕生した2010年。店を置く場所は一住民として大好きだった三軒茶屋にした。「雑多な街ですよね。いろんなものがぎゅっと詰まっていて。居酒屋もあればワイン屋も、バーもある。いろんな選択がある街で、いろんな人が住んでいるのはおもしろいなと思っていました」(ヒデさん)

ピガールの面白みは、ビールの原点といわれるものも多いヨーロッパの伝統的なビールから、今、ヨーロッパをあっと言わせている先鋭的なビールにまで出会えてしまうところ。人生をかけてたくさんのビールを発掘していきたいという人にも、これまでにない斬新さをビールに求める人にも、とっておきの一本が見つかるようにできている。

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▲取材時におすすめいただいたセレクト。(左から)日本では見かけることが少ない発泡しないシードル、チェコの「Bozena 2019 (UTOPIA CIDER)」、100年以上の歴史を持つベルギーの「Saison Dupont(セゾン デュポン)」、日本は逗子のローカルブリュワリー、ヨロッコビールの「Liberation Pils」、デザインが一際目を引くアイルランド生まれの「Whiplash(ウィップラッシュ)」から2種。今あるセレクトは、オンラインショップからご確認ください。

「進化しなきゃいけないと思った」

ビールに限らず、ヨーロッパの映画や音楽が大好きなお二人。そのせいかお店にもビール好きでカルチャー好きな人が自然と集まる。旅好き、映画好き、音楽好き。ビール片手にそれぞれの好きを共有しながら、話に花が咲く。

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▲棚に入るだけのDVDが詰められた光景から、映画への愛が滲み出る。壁には世界各国の生産者たちからのサインが。

会話に没頭するままにお酒が一杯、二杯と進むと、それなりの額になることもある。大きな額といえばクレジットカードをつい出してしまいそうになるが、ピガールではオープンから10年間ほどずっと現金決済でやってきた。伝票はもちろん手書き。「やろうやろうと思いながら、後回しにしていましたね」とヒデさんは話す。

このタイミングで導入を決めたのには、何か理由があったのだろうか。

「(感染症以前について)普通に営業していた頃は忙しかったので、(カード決済の導入は)今しかないと思いました。コロナが始まったころは時間もできて、ちょっと進化しなきゃいけないなと思ったんです」(チエさん)

ところが当時、二人はパソコンなどの電子機器には最低限触れる程度で、クレジットカード決済の導入に関しては「わからないことがわからない」状態だったという。そんななか、Squareを長年利用していた友人の後押しと精力的なサポートを受けて、2020年4月に導入を実現。操作方法は友人に教えてもらいながらやってみると「超簡単。使いやすいです」とヒデさん。大きな決済端末はできれば置きたくなかったからこそ、「これだけでいいっていうのはすごく便利だと思いました」(チエさん)。

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レジ代わりに利用しているのは、iPadから操作できるSquare POSレジ。ここに一つずつ商品を登録しているので、会計の際には該当商品をタップすれば金額がパッと表示される。

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▲商品は写真付でSquare POSレジに登録している

以前までの手書伝票をやめて、Square POSレジでお会計を受け付けるようになってから一番助かっていることを聞いてみた。

「酒屋って、年に1回売れた量を税務署に提出するんですよね。前は全部それも手書きでやっていました。正の字で書いて、750円のボトルが10本出たから、7,500円で……っていうのをやらなくてよくなったので(笑)。全然楽です」(チエさん)

Square POSレジでお会計を受け付ければ、同アプリから在庫管理もできるうえ、年間を通してどのビールが何本売れたのか、全体でいくら売り上げがあったのかを数クリックで確認できる(※)。ノートに売れた数を日々書き残す作業が減り、ずいぶんと時間が短縮できたのはうれしい反面、こんなに楽なのかと驚きも大きかったようだ。

※Squareの売上レポート機能(Square データ)から確認できるようになります。詳しくはこちらから。

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オンラインショップのおかげでつながれた

感染症の影響もあり、実店舗とあわせてオンラインショップを開設する店舗も増えてきている。ところが山田夫妻は「対面で販売したい」という思いが強く、これまでオンラインショップの開設は特に検討したことがなかった。パソコンがそこまで得意でないことも二人をオンラインショップの開設から遠ざけていたのかもしれない。開く方向に気持ちが傾いたきっかけは、信頼できる友人に強く勧められて。「『できない、できない』ってずっと言ってたんですけど。『できます、できます』って言ってくれたんだよね」(チエさん)。

ショップの開設は友人に手伝ってもらいながら、2020年秋にオープン。開いてみての感想を聞いてみた。

「便利だなと思っていて。自由に外に出られなくなっちゃったじゃないですか。でも実はビールはどんどん新入荷で入ってきていて。そうすると、やっぱり常連さんとかも使ってくれたりします。あと、三軒茶屋は独身の人が結構多いせいか、引っ越しちゃう人も多いんですよね。そういう人ともオンラインがあることで意外とつながっていられる。それは思いました。お店には行けないけど、オンラインを使ってくれたりとかですね」(ヒデさん)

「オンラインって、商品をただパックして送るだけになっちゃうのがすごく嫌だと思ってたんですけど。『お客様とつながれないから、やらない』と思っていたのが、『オンラインでもちゃんとつながれるんだ』と、やってみてはじめてわかりました。それもやらなかったら絶対にわからなかったもんね」(チエさん)

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効率化につながった部分もある。

たとえば、それまではInstagramのメッセージ機能を通じて注文を受けていたビールのおまかせセット「おうちでピガール」。当時の作業としては、名前・住所・電話番号などを聞くお客様とのやりとり。さらにはリピーターも多くいるため、同じビールを送ってしまわないようにと、お客様情報や届けたビールの名前は一つずつ手書きで記録していた。「あの作業量は、今思えばすごく大変だった」とチエさんは振り返る。

オンラインショップに「おうちでピガール」を商品として掲載するようになってからは、その作業がすべて自動化された。お客様にどのビールを送ったかは書き起こさずとも記録が残るので、お客様から個人情報を聞き出す作業がなくなり、Squareのアカウント内で簡単に顧客管理ができるようになった。

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▲「おうちでピガール」の商品ページ

オフラインとオンラインでのお店のあり方

最近では流行もあり、以前にも増して熱い視線を注がれているクラフトビール。

ピガールでは流行を超えて、掘り下げれば掘り下げるほど面白さが増すカルチャーとして今後もビールを伝えていきたい、という思いが軸にある。そして、その思いと共存するのは「(ピガールが)生活の一部になってほしい」という願い。

オンラインショップができたことで、店舗にふらっと立ち寄るほかにも家でピガールの雰囲気が楽しめるようになった。いずれにしても「ビールがあることで、生活は豊かになるんじゃないかと思っていて」とヒデさんはいう。「うちのお店に来てもらうことと、うちのビールを買って家で飲むことで、豊かになればいいなと思いますね」。後を追うようにチエさんが続ける。「近くの人もそうだし、遠くの人もそうだし。特別になっちゃうと、やっぱり限定されたものになっちゃうから。生活の一部になるっていうのが一番いいですよね」

「オンラインって、商品をただパックして送るだけになっちゃうのがすごく嫌だと思ってたんですけど。『お客様とつながれないから、やらない』と思っていたのが、『オンラインでもちゃんとつながれるんだ』と、やってみてはじめてわかりました」ーピガール 山田千恵さま

ピガールがSquareで実現したこと

レジスペースを占領しない決済端末を導入できた

ピガールでは、お客様がビールグラスを置くスペースでもあるカウンターに、大きな決済端末を置きたくないという思いがありました。Square リーダーなら、手の平サイズかつ無線。いつもはカウンターの裏にしまい、必要なときに取り出すことができています。

手書きでしていた在庫管理の効率化

酒屋では、年間で販売した酒類の販売数量を税務署に報告する義務があります(酒類の販売数量等の手続き)。これまでピガールでは、販売した酒類の本数は全て正の字で記録していました。Square POSレジでお会計を受け付けるようになってからは、Squareの管理画面から年間で販売した酒類の数量を数クリックで一覧できるようになりました。

遠くのお客様ともつながれるようになった

対面での販売を大切にしたいという思いから、オンラインショップの開設をあまり視野に入れていなかったという山田夫妻。ところが実際にオンラインショップを開いてみると、遠くに越してしまった常連客にも利用してもらえることに気づき、つながれないと思っていたお客様ともつながることができるようになりました。Squareのオンラインショップは全国発送はもちろんのこと、海外発送にも対応しています。

ネットショップを無料で開始するならSquare

EC作成から、オンライン決済、店舗連動の在庫管理まで、便利な機能が無料で簡単に始められます。

Squareでは、キャッシュレス決済が受け付けられる決済端末に加えて、オンラインショップ作成機能POSレジ機能など、酒屋の業務に役立つサービスや機能を多く提供しています。

この事例に登場したSquareのサービスは:

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