SNSとは、Social Networking Service(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の頭文字をとった略語です。日本では国内のSNSが2000年代半ばから使われ始め、2000年代後半になると海外のSNSが上陸し、シェアを広げていきました。2010年代に入ってからは、スマートフォンの普及も相まって多くの人がSNSを使うようになりました。日々プライベートやビジネスでSNSを使っているという人は少なくないでしょう。今回は、SNSをネットショップの代わりに利用する方法を紹介します。
目次
SNSとは
総務省の令和元年版情報通信白書によると、10代から40代の若い世代の70パーセント以上がインターネットの利用目的としてSNSを挙げています。
参考:総務省 令和元年版 情報通信白書 – インターネットの利用状況(総務省)
2010年代から多くの人がSNSを使うようになり、SNSはプライベートな近況報告や私的なやりとりだけでなく、事業者が広く潜在的なお客様に商品やサービスを広く知ってもらうツールとしても使われるようになりました。さらに一歩進んで、SNSをネットショップのように使えるようにする機能や、商品の会計に使える決済リンク作成サービスも出てきています。
代表的なSNSと活用法
SNSをネットショップのように使う上で、代表的なSNSとその特徴を知っておくとよいでしょう。国内外で使われている人気のSNSは次の通りです:
- YouTube
- LINE
- note
Facebookは世界最大のSNSで、日本にも多くのユーザーがいることから、事業者としてFacebookページは作っておきたいところです。事業の近況、商品やサービスの情報を共有できるだけでなく、イベントの告知などもしやすいのが特徴です。
Facebookと並んで歴史が長いのがTwitterとYouTubeです。Twitterは短い文章でタイムリーな内容を投稿するのに向いているので、セールなどタイムリーな情報を共有したい人は利用を検討してみるとよいでしょう。比較的長い動画も投稿できるYouTubeは、商品の使い方、商品やサービスにまつわるストーリーなどを動画で視覚的に共有するのに向いています。また、広告を入れて動画を配信することで、世界では本業よりもYouTubeの収益の方が多いという中小事業者もいるようです。
気軽に写真や動画で事業に関する情報を投稿してみたいという人には、Instagramがおすすめです。2017年には流行語大賞に「インスタ映え」が選ばれ、その後もビジュアル重視のSNSとして人気があります。Twitter同様、時間の流れと共にコンテンツは流れていってしまいがちですが、ビジュアルで商品を伝えたい、伝えるのに自信があるという人は必ず抑えておきたいSNSです。ショッピング機能やアクションボタンで、投稿を見た潜在的なお客様に購買を促しやすくなりました。
写真で情報を共有するSNSには、Instagramと同年の2010年にサービスを開始したPinterestもあります。Instagramと比べると知名度は低くなりますが、写真をボードにまとめることができ、商品の写真集、使い方のアイデア集を作ると、業種によっては集客につながるかもしれません。
日本で特に人気のLINEと、2014年のリリースで比較的新しいnoteもおさえておきましょう。LINEのユーザー数は国内ではFacebookよりも多く、2020年の3月時点のアクティブユーザーは8,400万人に到達しています。LINEはメールマガジンのように複数のお客様に対してメッセージを送ったり、お客様からの問い合わせに答えたり、コミュニケーションツールとして利用できます。一方noteは文章や画像、音声、動画を共有できるサービスで、文章の書きやすさに定評があります。事業で伝えたいこと、商品やサービスの開発秘話や裏話といったストーリーを思う存分、文章を中心にお客様と共有できます。noteはネットショップとの連携ができるほか、会員制の情報発信もできるので、オンラインサロンのような事業にも利用できます。
SNSでの集客で大事なこと
SNSは、もはやなくてはならない集客ツールですが、事業やターゲット層にあったSNSを慎重に選ぶのが重要です。ユーザー数の多さで考えると、FacebookとLINEは外せないかもしれません。ビジュアルで商品の魅力を伝えたいのか、文章で伝えたいのか、タイムリーな情報を配信したいのか、じっくり語りたいのかといった点から前項で挙げたSNSを検討していくのもよいでしょう。また、中小規模の事業者の場合、SNS専門の担当者を設けるのは難しいかもしれません。そのようなときはSNSを更新する人の得意不得意に合わせるのも一つの手です。
事業のアカウントでSNSを始めて、評判が上がってくるとSNSの更新が楽しくなってきます。お客様との定期的なコミュニケーションという観点から、適度な更新は大事ですが、頻繁に更新しすぎると、投稿を煩わしく感じるお客様も出てくるかもしれません。最終的なゴールが商品を買ってもらうこととはいえ、商品やサービスの押しすぎは控えましょう。SNSでは、事業者が自身の商品やサービスを楽しく作っていること、商品やサービスを楽しむコツなどを伝えてファンを増やしていくとよいでしょう。
また、フォロワーの数、投稿を気に入ったお客様の数、購買につながった投稿の傾向など、SNSの効果を定量的、定正的に評価することも、今後のSNS戦略を考える上でかかせません。
SNSを利用した決済方法
SNSは情報を共有する場として使われ始めましたが、Square リンク決済をはじめ、SNSをネットショップのように使える決済サービスも出てきています。ここでは代表的な3つのサービスを紹介します。
Square リンク決済
Square リンク決済は、オンライン上の支払いに使えるお会計リンクを作れるサービスです。このサービスを使えば、ネットショップなしでオンライン販売が可能になります。商品やサービスを登録して、お会計リンクを作成し、リンクをSNSやメールで共有すればお客様からの支払いを受け付けられるほか、任意の支払いの受け取り、寄付、定期購入にも対応しています。お客様は特にアカウントを作る必要なく、支払いができます。かかるのは決済手数料のみ(※)で、初期費用、月額利用料はかかりません。
※決済手数料は3.6%です。利用できるカードブランドは、Visa、Mastercard、American Express、JCB、Diners Club、Discoverです。詳しくはこちらからご確認ください。
PayPalのPayPal.Me
海外ではオンライン決済方法として用いられることの多いPayPalが提供する決済リンク作成サービスです。決済に使う専用のリンクをpaypal.meに続く形でpaypal.me/[商品名]のように作成します。作成したリンクをSNSのメッセージやメールで共有すれば、お客様からの支払いを受け付けられます。お客様にはPaypalのアカウントが必要です。手数料は月間の売り上げ金額によりますが、30万円以下の場合、費用は決済額の3.6%+40円で、初期費用、月額利用料はかかりません。また、申請すれば2,357円以下の国内取引には少額決済手数料(5%+7円)が適用されます。
Omise HoldingsのLinks
東南アジアを中心に日本でもオンライン決済サービスを提供するOmiseの決済リンク作成サービスです。Omise Payment商用アカウントを持つ加盟店が利用できるサービスで、Square リンク決済やPayPal.Me同様、決済リンクを作成し、SNSのメッセージやメールでお客様からの支払いを受け付けられます。決済手数料はクレジットカードの種類によって異なり、決済金額の2.95%から3.6%(税別)です。コンビニ決済、ペイジー、ネットバンクといった決済方法にも対応しています。
日々使っている、またはこれから使うことを検討しているSNSと決済機能をスムーズにつなげることで、お客様にとっても事業者にとっても一歩進んだ理想のネットショッピングを実現できることでしょう。ネットショップをオープンするのはハードルが高いと迷っていた人も、決済リンク作成サービスなら、凝ったショップを作る手間なくすぐに決済を受け付けられます。ぜひこの記事をきっかけに決済リンク作成サービスの利用を検討してみてください。
ECサイト不要でオンライン販売が可能に
Square リンク決済なら会計リンクを作成しSNSやメールで共有するだけ。ECサイトがなくても誰でも簡単ににオンライン販売が可能です。
Squareのブログでは、起業したい、自分のビジネスをさらに発展させたい、と考える人に向けて情報を発信しています。お届けするのは集客に使えるアイデア、資金運用や税金の知識、最新のキャッシュレス事情など。また、Square加盟店の取材記事では、日々経営に向き合う人たちの試行錯誤の様子や、乗り越えてきた壁を垣間見ることができます。Squareブログ編集チームでは、記事を通してビジネスの立ち上げから日々の運営、成長をサポートします。
執筆は2020年11月6日時点の情報を参照しています。2024年7月31日に記事の一部情報を更新しました。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash