掛売りとは?メリット・デメリットや課題への解決策を紹介

ビジネスにおいて、取引の形態は売り上げや取引先との関係性に大きな影響を与えます。その中でも「掛売り」という取引方法は、顧客と販売者の双方にとってメリットをもたらす仕組みです。

顧客は商品やサービスの料金を即時ではなく、後日まとめて支払うことになるため、資金繰りの負担を軽減できます。一方、販売者は新たなビジネスチャンスを広げ、取引先との信頼関係を深めることができます。本記事では、掛売りの基本から実際の流れ、そしてそのメリットとデメリットまで、詳しく解説します。

目次


掛売りとは

掛売りとは、商品やサービスの代金を後日まとめて支払う取引方法のことです。顧客は商品を購入した際に即座に代金を支払う必要がなく、契約時に定められた期日までに代金を支払うかたちになります。この取引方法は、顧客にとっては一時的な支払いの負担を軽減する手段であり、販売者側にとっては新たなビジネスチャンスを広げる効果もあります。特に、取引先との信頼関係を築く上で重要な役割を果たします。

掛売りと売掛の違い

「掛売り」は主に取引形態、「売掛」は主に取引後に発生する未収金のことを指して使われます。

掛売りは、商品やサービスを提供した後に代金を後払いで受け取る取引方法で、契約時に決まった期日までに支払うことが前提となります。一方、売掛はその代金が未回収である状態を指し、掛売りによって発生する売掛金は、支払い期限が過ぎてもまだ回収されていない金額を表します。つまり、掛売りは取引の方法そのものであり、売掛金はその結果として発生する未収金のことです。

掛売りの方法

掛売りの代表的な方法には、請求書払いとクレジットカード払いがあります。

請求書払い

請求書払いは、掛売りの中でも最も一般的な方法です。この方法では、商品やサービスを提供した後に請求書を顧客に送付し、指定された期日までに支払ってもらいます。顧客は一定期間内に支払うことが求められ、販売者はその支払いを確認することになります。請求書払いは、特に企業間取引(BtoB)で広く採用されており、双方にとって計画的に支払いを行えるメリットがあります。また、大口の取引に対しても柔軟に対応できるため、多くの企業で利用されています。

クレジットカード払い

クレジットカード払いも掛売りの一つの方法として広く利用されています。この方法では、顧客は商品やサービスを購入した際に、クレジットカードで支払います。商品やサービスを提供した事業者(加盟店)には決済代行会社などを通じて料金が振り込まれ、顧客にはカード会社から後日料金の引き落としがあります。顧客にとっては、即座に支払いを済ませることなく、料金が後日引き落とされる点が大きな魅力です。クレジットカード払いは一般消費者を対象とした取引(BtoC)でよく利用されています。

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掛売りの流れ

掛売りの流れは、まず与信審査を実施し、相手先の信用度を確認します。次に契約を締結し、取引条件を明確化します。商品やサービスを提供後に請求書を発行し、支払い期日までに請求金額の入金を確認するのが一般的な手順です。

与信審査を行う

与信審査は、顧客の支払い能力を確認するための重要なプロセスです。これにより、料金未回収のリスクを最小限に抑えることが可能になります。審査基準をしっかりと設定し、慎重に実施することが、健全な取引関係を築くためには欠かせません。

掛売りの契約をする

与信審査を通過した顧客との間で、掛売り契約を結ぶことが次のステップです。この契約書には、支払い期日や支払い方法、遅延時の対応策などが明記されます。契約を結ぶことで、双方が合意した条件に基づいて取引が行われ、万が一のトラブルを防ぐための手段が確保されます。また、契約内容には、支払い期日を過ぎた場合の手続きなども含まれていることが多いため、顧客に対しても責任ある支払いが求められることを明確に示すことができます。

与信管理を定期的にする

掛売りを継続的に行うためには、与信管理を定期的に実施することが重要です。与信管理では、顧客の支払い状況や信用度を常に把握し、必要に応じて与信審査を再実施します。これにより、支払い遅延のリスクや貸し倒れのリスクを早期に察知することができます。また、顧客の経営状況や業界の変化に応じて柔軟に管理することが求められます。

掛売りのメリット

掛売りには、売上拡大や取引先との関係強化など、さまざまなメリットがあります。一つずつ見ていきましょう。

売上増加につながる

売り上げの増加につながる理由として、後払いが可能になることで機会損失を防げる点が挙げられます。資金繰りが厳しい取引先でも積極的に注文しやすくなり、高額取引がしやすくなるため、通常よりも大きな受注を獲得できる可能性があります。さらに、取引自体が増えることで、取引が増えることで、売り上げの安定化が進み、将来の収益の拡大にもつながります。

信頼関係を築ける

掛売りは、取引先との信頼関係を築くための有力な手段です。顧客に対して柔軟な支払い方法を提供することで、顧客からの信頼を得やすくなります。定期的に支払いをすることによって、企業側は顧客の誠実さを確認し、取引の安定性が高まります。このような信頼の積み重ねが、今後の継続的な取引や新たなビジネスチャンスの創出にも寄与します。

業務効率化ができる

掛売りを導入することで、業務の効率化が実現できます。特に、請求書を一括で発行できるため、個別に請求書を送る手間が省け、管理の負担が軽減されます。これにより、請求業務が効率化され、人的リソースを他の重要な業務に充てることができます。システム化を進めれば、入金管理や残高照合を迅速に行いやすくなり、業務全体の効率が向上し、時間やコストを削減することが可能となります。

掛売りのデメリット

掛売りには便利な面がある一方で、いくつかのデメリットも存在します。

貸し倒れのリスクがある

掛売りにおける最大の懸念点は、貸し倒れのリスクです。支払いが遅延したり、あるいは全く行わなかったりした場合、未回収金が発生して収益に悪影響を及ぼします。特に、与信審査が十分ではなかった場合や、顧客の財務状況に変化があった場合には、予期しない貸し倒れが発生する可能性があります。貸し倒れを防ぐためには、与信審査や管理を徹底し、リスクを軽減することが求められます。

資金繰りに影響する

掛売りは、商品・サービスの提供と実際の入金にタイムラグがあるため、資金繰りに影響を与える場合があります。特に、売掛金が増えると、現金の流動性が低下して運転資金に困ることがあります。こうした事態を避けるには、支払いサイトを短めに設定する、取引先ごとの支払い条件を見直すといった対策が不可欠です。

与信管理の手間がかかる

与信管理の手間がかかるのは、掛売りを導入する際に見落とせないポイントです。顧客の信用状況を把握し、未払いが発生する前にリスクを検知するために、継続的な情報収集と分析が求められます。この管理業務には時間や労力がかかり、特に取引先が多い場合には手間が増大します。

掛売りの課題への対策方法

掛売りはメリットがある一方で、リスク管理を怠ると大きな損失を招く可能性があります。事業規模や業種に応じて、最適な対策方法を選択すると安心です。状況に応じて複数の対策を組み合わせるのも有効です。

ファクタリングを利用する

ファクタリングは、未回収の売掛金を迅速に現金化する方法です。売掛債権をファクタリング会社に譲渡し、手数料を差し引いた額を受け取れる仕組みです。これにより、掛売りによって発生する資金繰りの問題を解消することができ、キャッシュフローを安定させることができます。また、ファクタリングを利用することで、貸し倒れのリスクをファクタリング業者に移転することが可能になります。

請求代行サービスを利用する

請求代行サービスを利用することも、掛売りの業務負担を軽減するための有効な手段です。専門業者が請求書の作成、送付、入金管理を代行するため、業務負担が大幅に減少します。与信管理のサポート機能があるサービスもあるため、リスク軽減にも役立つ場合があります。

Square 請求書で請求業務の課題を解決

請求書払いによる掛売りを導入する際、特に個人事業主や小規模な事業者にとって気になるのが請求書の発行・送付・入金管理による業務負担の増加です。経理担当者を雇ったり、代行サービスを利用したりする余裕がないという事業者におすすめなのが、Square 請求書です。

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支払い期限の前後に顧客に対して自動リマインダーを送信することもできるため、支払い漏れの可能性を抑えられます。また、顧客がクレジットカードで請求額を支払うと、自動的に請求書のステータスが「支払済み」に更新されるので、入金管理の負担をぐっと減らせます。

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まとめ

掛売りは、顧客が商品やサービスの代金を後払いで支払う取引方法で、売り上げの増加や取引先との信頼関係強化など多くのメリットがあります。しかし、貸し倒れのリスクや資金繰りへの影響、与信管理の手間といったデメリットも存在します。これらのリスクに対処するためには、適切な与信審査や管理、さらにファクタリングや請求代行サービスの利用が有効です。また、Square 請求書などのツールを活用することで、請求業務を効率化し、業務負担を軽減できます。


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執筆は​2025年3月31日​時点の​情報を​参照しています。当ウェブサイトから​リンクした​外部の​ウェブサイトの​内容に​ついては、​Squareは​責任を​負いません。​Photography provided by, Unsplash