美容室・サロンにおすすめ!無料で使える予約システム

ここ数年、美容室やサロンで導入が進んでいる「予約システム」。24時間オンライン予約が受け付けられたり、顧客情報と予約情報の一元管理ができたり、予約の受付・管理に割く手間が省けたりと、予約システムの導入にはさまざまなメリットがあります。一方で、数多くあるシステムのなかから、適切なものを選ぶのは簡単ではありません。

この記事では、予約システムの概要をはじめ、導入するメリットや選ぶうえで重視したい機能に触れながら、おすすめの予約システムを紹介します。

目次


予約システムとは

予約システムとは、予約にまつわる業務をデジタルで一元管理できるシステムです。サービスごとに搭載されている機能は異なりますが、一般的には以下のようなことが可能です。

  1. オンライン予約の受付
  2. 予約情報の一元管理
  3. 顧客情報の一元管理
  4. 予約状況の分析
  5. お客さまへのメール配信
  6. 事前決済
  7. サービスメニューの登録
  8. Google で予約をはじめ、外部システムとの連携
  9. 従業員情報の管理

基本的には、予約に関わる作業負担を楽にする機能が備わっています。予約前日にリマインドメールを自動配信してくれる機能や、お客さまの氏名や生年月日、予約履歴を管理できる機能、Google マップ上の情報から予約を受け付けられる機能など、どのサービスも機能が豊富に揃っています。

特に6番の事前決済は、無断キャンセルの予防につながったり、当日のお会計がないことで退店までの流れがスムーズになったりと、店舗側とお客さまの両方にメリットのある機能です。

また、お客さまの情報をデジタルで管理できるようになる分、「どのメニューが人気か」「どれくらいの頻度で利用するお客さまが多いか」など、お客さまの傾向なども分析しやすくなり、店舗の課題も見えやすくなります。

加えて、すべてのシステムが有料とは限らず、後述する「Square 予約」のように、無料プランから使えるサービスも登場しているため、導入のハードルも低くなっています。

美容室で予約システムを利用するメリット

事業者側のメリット

予約システムの最大のメリットといえば、営業時間外でもネット予約を受け付けられることで売上アップにつなげられる点、また、時間をとられがちな「予約管理」と「顧客管理」をデジタル化し、業務を効率化できる点でしょう。そのほか、以下のようなメリットもあります。

  • 店頭予約とネット予約をあわせた最新の予約状況が分かる
  • 必要な顧客情報・予約情報にアクセスしやすくなる
  • オーバーブッキングを防げる
  • 人的ミスの削減につながる
  • 情報漏えいを防げる
    など

特に紙で顧客情報や予約状況を管理している場合は、上記のようなメリットはより実感しやすいでしょう。

お客さま側のメリット

お客さま側にとってのメリットといえば、なんといっても予約のしやすさです。24時間365日、いつでもスマートフォンなどから、気が向いたときに予約できるのはうれしいポイントです。「電話は苦手」という人でも負担が少ないでしょう。

日本最大級のサロン検索・予約サイトのホットペッパービューティーが2022年に実施した調査1によると、美容関連サロンの予約方法としては、都市でも、小中規模の自治体でも、ネット予約の利用率が最も高く、ほかの手段よりも好まれていることがうかがえます。

人口規模 20万人以上 10万人以上20万人未満 1万人以上10万人未満
1位 ネット予約(68%) ネット予約(61%) ネット予約(57%)
2位 電話予約(20%) 電話予約(22%) 電話予約(29%)
3位 サロンで予約(15%) サロンで予約(10%) サロンで予約(10%)

また、多くの予約システムにはリマインダーメールを自動配信する機能があります。こういったメールを受け取ることで、うっかり忘れを防止できる点も、お客さまにとっては助かる部分です。

予約システムを利用する上で気をつけておきたいこと

事業者とお客さま双方にうれしい予約システムですが、利用する上で気をつけておきたい点もあります。

お客さまによっては、インターネットで予約するのではなく、お店のスタッフと直接電話で話して予約できるほうが安心すると感じる人もいます。スマートフォンなどの操作が苦手な人や、スマートフォンやパソコンをそもそも持っていない人もいるでしょう。こういったお客さまにも対応できるよう、電話を含む従来の予約手段も併用するのがおすすめです。

予約システムの導入にあたっては、お客さまの年齢層や好まれるコミュニケーション手段を考慮し、お客さま一人ひとりを大切にする姿勢を忘れないようにしましょう。

美容室やサロンに欠かせない予約システムの機能

美容室やサロンで特に欠かせない機能を見ていきましょう。

スタッフの指名機能

スタッフが複数人いる場合、指名機能は欠かせないでしょう。指名機能を使うには各スタッフの出勤スケジュールを登録する必要があるため、予約システムには従業員管理機能が完備されていることも多いです。スタッフのプロフィール登録や出勤・退勤の記録、シフトの作成・管理ができる機能です。予約・顧客・従業員の一元管理できるとさらなる業務効率化が期待できるでしょう。

メールの自動配信機能

ネット予約をしたお客さまには、予約確認メールやリマインダーメールなどを送るのが一般的です。これらのメールを自動配信する機能も、業務負担を減らすうえでは外せないでしょう。そのほかにも、一定期間来店していないお客さま向けなど、特定のメールを指定した頻度で自動配信する機能もあると、アフターフォローがより一層楽になります。

カルテ機能

すべてのお客さまの過去の施術歴を記憶しておくことはなかなか難しいものです。一方、お客さまの希望を毎回本人に確認していると、「もう何度も来ているのに……」とお客さまが心に不満を募らせることもあるでしょう。そのため、細かな情報を記録しておけるカルテ機能があると理想的です。

ネット予約サイト作成機能

ネット予約の受付にはポータルサイトを活用することもできますが、手数料や月額費用をネックに感じている店舗運営者も少なくないでしょう。多くの予約システムは、独自のネット予約サイトを開設できる機能を提供しています。自店舗専用の予約サイトの介して予約を受け付ければ、手数料をおさえられる可能性があります。

たとえばSquare 予約の無料プランの場合、月額費用などはかからないため、コストをかけずに、予約サイトの構築・運営ができます。ただし事前決済を受け付けた際のみ、決済手数料(3.6%)がかかります。InstagramをはじめSNSのフォロワーが多い店舗なら、プロフィール文や投稿から自店舗専用の予約サイトに誘導し、専用サイトを主な予約経路にすることで全体の運営コスト削減につなげられます。

キャンセル防止に役立つ予約システムの機能

ネット予約はよくも悪くも手軽です。予約しやすい分、キャンセルもしやすいものです。予約率や売り上げのアップを期待して導入した施策が裏目に出てしまわないよう、キャンセル防止にも同時に取り組むことがおすすめです。

キャンセル料金の請求機能

キャンセル料金の請求機能とは、キャンセル受付期間を過ぎてからキャンセルしたお客さまに、キャンセル料を請求するための機能です。前日や当日にキャンセルが頻ぱんに起きると、売り上げに大きく響いてしまいます。キャンセル率の高さに悩んでいるサロンや、キャンセル料金の徴収に労力をかけたくない場合には、以下のようなキャンセルポリシーを明示したうえで、キャンセル料金を請求する機能を導入すると安心でしょう。

例:
3日前〜前日まで:予約料金の30%
当日:予約料金の50%
無断キャンセル:予約料金の100%
など

事前決済機能

キャンセル率を下げるためにできることとして、予約時に代金の支払いも受け付けることが挙げられます。代金を前もって払っていると、「行かないともったいない」という思いが生まれ、否が応でも行こうとするのが人間の心理かもしれません。さらに当日お会計を受け付ける必要がないため、お客さまは施術が終わり次第そのまま退店できます。施術後に急いで出ないといけないお客さまにとってはメリットがある機能といえるでしょう。

美容室・サロン向けの予約システム5選

(1)Square 予約

Square 予約は無料プランからはじめられ、パソコン、タブレット、スマートフォンのいずれからでも使える予約システムです。予約管理機能、顧客管理機能、ネット予約サイト作成機能、自動メール送信機能、Instagram、Facebook、「Google で予約」との連携機能を、初期費用無料で利用できます。POSレジ機能もあるため、同じシステムから店頭決済を受け付けることもできます(※)。

※Squareの決済端末と連携すると、キャッシュレス決済が受け付けられるようになります。Squareが提供する決済端末はSquare ショップからご確認ください。

キャンセル防止対策として、事前決済に対応できるのはもちろん、キャンセルポリシーの作成や、キャンセル料を請求できるしくみ(有料プランから)も備わっています。詳しいしくみはこちらの記事からご確認ください。

利用をはじめるのに必要なのは、無料アカウントだけ。まずは無料プランで使い心地を試してみてもいいかもしれません。

▶️Square 予約の詳しい機能についてはこちら

(2)Bionly(ビオンリー)

Bionlyは予約管理をはじめ、顧客情報やカルテの管理、売り上げ管理、分析、メール配信など、美容関連のサロンに必要なツールをiPad用に提供しているサービスです。美容関連のサロンに最適化されたトータルパッケージを利用したいサロン経営者にぴったりの内容です。料金体系は公開されていないため、気になったらまず資料請求してみるとよいでしょう。Bionlyはクレジットカード決済サービスのSquareと連携できるので、キャッシュレス対応も一度に叶います。

(3)RESERVA(レゼルバ)

美容サロンに限らず、ヨガ教室やイベント、レンタルスペースなど、さまざまなシチュエーションで活用されている予約システム、RESERVA。予約管理、顧客管理、メール配信、決済、外部連携などの基本機能を備えているなかで目立つのは、予約関連機能の充実度です。「抽選制予約」「日またぎ予約」など、イレギュラーな予約にもすんなりと対応できる機能があります。また、サービス向上につなげるためのアンケートや口コミの回収機能や、クーポン発行機能なども充実しています。ただし無料プランには、受け付けられる予約件数に上限があります。上限を超える場合には、有料プランの利用となります。

(4)SALON BOARD(サロンボード)

株式会社リクルートが提供している予約システム、SALON BOARD。予約管理、顧客管理、メッセージ配信、分析機能など、予約システムにおける基本機能が揃ったシステムです。そのほか、ホットペッパービューティーの掲載管理や、自店舗の求人ページ作成もできます。利用料金がかからない代わりに、ホットペッパービューティーへの掲載が必須になります。

(5)reservia(リザービア)

美容関連ビジネスに特化した予約システム、reservia。予約管理や顧客管理、メッセージ配信、シフト設定、メニューの細かなオプション設定など、美容室やサロンに必要な機能が数多く揃っているのはもちろん、LINEとの連携やスタンプカードの発行、多言語への対応も可能です。初期費用は10万円、月額費用は1万5,000円からです。

予約管理はSquare 予約で

Squareの予約管理は無料から導入でき、事前決済はもちろん、有料プランの場合はキャンセル料も取れるので、ノーショウ対策もできます。専用アプリでも、お使いのブラウザでも、場所を問わず、どこでも予約の状況を確認、調整できます。

美容室やサロンの業務負担を軽くし、予約率のアップにもつながる、予約システムの活用。この記事では、予約システムの概要や、予約システムに外せない機能について説明してきました。数ある機能の中でも特に軽視できないのが、キャンセル防止機能です。お客さまの都合もできるだけ考慮したいところですが、直前キャンセルや無断キャンセルが頻ぱんに起きてしまうと売り上げに響くのもまた事実です。キャンセル防止機能の有無も確認しながら、自店舗に適した予約システムを検討しましょう。


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執筆は2019年6月28日時点の情報を参照しています。2024年6月8日に一部情報を更新しています。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash