株式会社RITA | Square 請求書導入事例

広島市内で美容院、アイラッシュサロン、ネイルサロン、エステサロンの4店舗を運営する株式会社RITA(以下、RITA)。同社が2021年5月に提供を開始したサブスクリプション「CLALA VIPサービス」は、業界の常識を覆すサービスとして注目を集めている。

今回はその成功の秘訣と、サブスクリプション(以下、サブスク)の決済手段としてSquareを選んだ理由を取締役の森脇藍有(もりわきあゆ)さんに伺った。

業種 美容業、小売業
業態 美容院、アイラッシュサロン、ネイルサロン、エステサロン、小売
利用しているサービス Square ターミナルSquare 請求書
導入を検討した理由 ・サブスクの提供開始に合わせて、定期請求ができる決済サービスを探していた
Squareが役に立っている点 ・サブスク会員への毎月の請求がスムーズにできている

日本初のサブスクリプション

仕事や趣味、家事や育児など忙しいスケジュールの合間を縫って美容院やネイルサロンに通うのは簡単ではない。「全部を一箇所で済ませることができれば便利なのに……!」と思ったことがある人も少なくないだろう。そんな夢のような空間を実現した場所が広島市の中心街にある。

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広島電鉄の八丁堀駅から徒歩3分。商業施設や飲食店が立ち並ぶ繁華街の一角に、RITAが手がけるサロンが入居するビルがある。外階段を上がった2階にはアイラッシュサロンの「l’oeol by CLALA(オウーユバイクララ)」とネイルサロンの「Desir by CLALA(デジーバイクララ)」、3階には広島最大級の美容院「REONCE by CLALA(リランスバイクララ)」、4階にはエステサロンの「macherie by CLALA(マシェリバイクララ)」が近々移転オープンする予定で、サロンの総面積を合わせると360坪(1,180㎡)にもなる大型店だ。

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▲左上から時計回りに、総合受付、アイラッシュサロン「l’oeol by CLALA」、美容院「REONCE by CLALA」、ネイルサロン「Desir by CLALA)」

2021年6月から7月にかけて、それまで各地に散らばっていた店舗を一つの建物に集約させた。店舗移転のみならず、RITAではほぼ同時期に「CLALA VIPサービス」の提供を始めている。具体的にはどんなサービスだろうか。

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「日本初のサブスクリプションです。たとえば、美容院でサブスク契約をしたお客様は、月に1回カットやカラー、縮毛矯正など技術メニューが無料になります。加えて、自社商品の中から3点から4点、お好きなものを持ち帰ることができます」

お客様は月額9,900円を支払うことで、RITAが自社で開発・販売を行うコスメブランド「CLALA(クララ)」の中から8ポイント分の商品と交換することができる。たとえば、シャンプー(定価6,600円)が2ポイント分、トリートメント(定価6,600円)が2ポイント分、クレンジング(定価4,620円)が2ポイント分、フェイスウォッシュ(定価4,620円)が2ポイント分といった具合だ(※)。

※商品の定価とポイント数は2022年5月時点の情報です。

コスメ商品を定価の半額以下で手に入れることができるうえに、月に1回技術メニューを無料で受けることができる。美容院のREONCE by CLALAだけではなく、アイラッシュサロンとネイルサロンでも同様のサブスクサービスを提供している。

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▲REONCE by CLALAの一角にずらりと並ぶ自社商品

「この形態でサブスクをはじめた美容サロンはないと思います。多くは技術メニューのサブスクを提供していますが、私たちは商品のサービスとして技術メニューが付属しているという考え方をしています」

多くのお客様が技術メニューの利用に合わせて来店し、好きな商品を選んで帰る。その月に来店がなかったお客様には個別で連絡を取り、希望の商品を無料で発送している。通常、美容院やネイルサロンでは、お客様の来店がなければ売り上げが発生しないが、RITAのサブスクなら来店がなくても、定期的に売り上げが生まれる。

日本国内には25万軒以上の美容院がある。その数は年々増加の一途を辿り、競争は激化している。RITAは2015年の創業以降、店舗数を増やし、順調に売り上げを伸ばしていたものの、常に激しい競争に晒される状況を打開したいと考えていた。このような背景から、新しいビジネスモデルの形を探っていたと森脇さんは話す。

「制度設計に2年ほどかけました。最初は技術メニューをメインにしようとしましたが、どうしてもお客様の金額負担が大きくなってしまうのが懸念点でした。その間に自社商品のラインナップが増えたこともあり、商品を軸にしたサービス設計ができるのではないかと思いました。

シャンプーやコスメ、美容院代を入れて女性が美容に支払う費用は月1万円以下というマーケティングデータを参考に、その範囲で付加価値をどう上げていくかを考えた結果、今のサブスクの仕組みにたどり着いています」

自社商品を主軸にしたサブスクはRITAだからできることだ。シャンプーからスタートした自社商品は、現在ではヘアケアはもちろん、スキンケア、ボディケア、アイケア、メイクアップ、フレグランス、インナーケアまで、幅広い商品を揃えている。お得にホームケア商品が購入できるうえに、無料でプロの施術も受けられるということに、驚くお客様も少なくない。

「技術代が無料というのはすごく衝撃的みたいです。『え!?うそ?信じられない』というリアクションをされるお客様もいらっしゃいます」

サブスクの決済にSquare 請求書

サブスクの準備にあたり、森脇さんは支払い方法としてクレジットカードに定期請求ができる決済サービスを検討した。

「毎月の定期請求ができるサービスで探したところ、3社ほど候補に残りました。カードブランドや決済手数料も判断基準になると思いますが、導入の決め手になったのは資本金の額です。Squareは資本金額が多く、安心して取引ができそうだと思いました」

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加えて、「ホームページが親切だったという印象があります。店舗でSquareを使っている方々の導入事例があったのと、定期請求の説明が一番わかりやすくて、定額制のサービスをはじめるにあたって使いやすそうだった」ことも後押しになったという。

導入にかかった時間については、「3月末に申し込みをして、4月下旬には試運転をはじめました。審査はすごく早かったですね」と話す。

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サブスクへの入会を決めたお客様は、まずSquare ターミナルを使って入会金の支払いを行う。複数ある決済端末の中から、Square ターミナルを選んだ理由を聞くと、「タッチで操作ができて、1台で完結するので、スタッフが使いやすそうだと思いました」とのこと。

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Square ターミナルはレシートプリンターとPOSレジを内蔵したキャッシュレス決済端末だ。タッチスクリーンで操作でき、持ち運びやすく、使わないときはカウンター内に仕舞っておくこともできる。

入会後、月々の会費の請求にはメールで送れるSquare 請求書を利用している。一度請求内容を設定しておけば、毎月決まった日に決まった額の請求書がメールでお客様に届く。さらに自動継続課金機能を活用することで、お客様のクレジットカードには自動で課金が行われる。支払い忘れを防止し、毎回クレジットカード情報を入力する必要がないのでお客様の手間も省ける。

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▲請求書の操作画面のイメージ

一部の口座振替を希望するお客様を除き、大多数のサブスク会員がSquare 請求書で会費を支払っている。Square 請求書を利用していて困った点はないだろうかと聞くと、「特にないですね。お客様も慣れています」と森脇さん。

RITAの売上全体に占める現金払いの割合は約2割。現金を利用するお客様は年々減っている。キャッシュレス決済に慣れているお客様が多いこともあって、Square 請求書による会費支払もスムーズだという。また、会費以外でもSquare 請求書を利用することもある。

「商品などを購入されるお客様で、『カードを今日持ってきていないので請求をしといてほしい』と言われることが2日に1度くらいあります」

サブスクの会員ならカード情報がSquareに保存されているので、カードを忘れた場合でも保存されたカード情報への請求が可能だ(※)。

※保存済みカードへの請求に関して詳しくはこちらをご確認ください。

1年で1,800人が加入、売上も右肩上がり

サブスクを始めてから1年が経った2022年5月時点で会員数は約1,800名に上る。退会率も3%と非常に低い。

「サブスクを始めてから売り上げは160%アップしました。コロナの影響でスタッフが出勤できないときもありましたが、売り上げが落ちることは全くありませんでした」

通常、一人のお客様が美容院に通うのは2、3カ月に一度程度。年間で美容院に支払う金額が10万円を超えることはない。サブスクなら毎月支払いが発生し、年間の支払額は12万円ほどになる。さらに、「今月分の商品を選びに行こう」「せっかく無料だからトリートメントだけでも受けに行こう」と自ずと来店頻度が増え、サブスクに含まれないメニューや商品をついでに購入することもある。サロンケアからホームケアまで、「美」に関することは全部RITAにお任せというお客様も少なくない。既存顧客一人あたりの年間支払額が増えたことで、新規顧客獲得にかかるスタッフの負担も減った。現状、全体の売り上げ3分の1をサブスクが占めている。

当たり前のことを徹底する

サブスクの導入によって、スタッフの働き方にも変化があった。お客様にサブスクを説明し、入会手続きを行うのは各店舗で働くスタイリストやネイリストだ。スタッフに求められるのは技術力だけではない。

「毎月セールス研修を行っています。ただ、商品自体が良いものを揃えていますし、定価で購入すると2、3万円になる商品が1万円で手に入るというのはお客様にとってもメリットが大きいです。商品の効果を実感しているお客様の姿もスタッフは実際に見ています。なので、無理なセールスをするということはありません」

広島のような都市部には美容院が密集し、お客様だけでなく、人材も取り合いになる。RITAでは、長く働き続けられるような仕組みづくりをしている。美容院では、営業時間外の練習を一切なくし、ウィッグ代も会社の負担だ。奨学金返済手当や保育手当といった福利厚生も充実させている。各サロンを一つの建物に集約させたことで、隅々にまで目が届くようになり、社内の風通しも良くなったという。

「平均的な美容院だと、一人あたりの売り上げは月60万程度です。うちでは、その倍以上になります。給与面でも、たとえば美容院やエステサロンのトップなら年収が1,500万円になります」

自社で開発・販売を行うことで流通コストをカットし、高品質で低価格を実現させたコスメ商品。そのコスメ商品を強みとしたサブスクというユニークなビジネスモデルで差別化に成功したRITA。ビジネスを続けていくうえで大切にしていることを最後に聞いた。

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「今は新しい仕組みを導入して事業を大きくしていく時代かもしれませんが、RITAでは掃除や挨拶といった接客業なら当たり前のことを徹底しています。当たり前のことを徹底することが、数字につながると思うんです」

「店舗でSquareを使っている方々の導入事例があったのと、定期請求の説明が一番わかりやすくて、定額制のサービスをはじめるにあたって使いやすそうだった」ー 株式会社RITA 取締役 森脇藍有さま

株式会社RITAがSquareで実現したこと

初期費用・固定費用無料でサブスク用決済システムを導入

株式会社RITAがサブスクの定期請求に利用している「Square 請求書」は、初期費用、月額利用料がかからないクラウド請求書です。請求書の作成・送信枚数に上限がないため、何通でも無料で送信が可能です。毎月1,000人以上のサブスク会員にSquare 請求書を送信しても、コストとしてかかるのは決済手数料(※)だけです。

※Square 請求書の決済手数料は、 3.25%(自動継続課金は3.75%)です。詳しくはこちらからご確認ください。

サブスクの請求作業が簡単にできる

株式会社RITAでは、定期請求ができる決済システムの導入を検討するにあたって、操作の簡単さも重視したポイントの一つでした。Square 請求書の自動継続課金機能では、請求額や請求するタイミングなどを一回設定しておけば、あとは毎月自動で請求書が発行され、お客様のカードに自動で課金されます。毎月100人以上がサブスクに加入していますが、請求作業が大きな負担になることはないと話します。

お客様の負担が少ない決済方法

Square 請求書の自動継続課金機能なら、お客様は毎月クレジットカード情報を入力する必要がなく、自動的に課金が行われます。課金後にお客様と株式会社RITAの両方に支払完了を通知するメールが送信されます。お客様はいくらをいつ支払ったのかをメールで簡単に確認できます。

この事例に登場したSquareのサービスは:
Square ターミナル
Square 請求書

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執筆は2022年6月30日時点の情報を参照しています。2023年4月28日に記事の一部情報を更新しました。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash